寒い日には、上記画像の黄色の楕円形で囲ったスイッチをオンにしてしまいがちな、エアコンですが、ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車に搭載されている、エアコンには、暖房機能はありません。

ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車またハイブリッド車は、エンジンの熱を利用して作られています。

したがって、暖房のスイッチを入れて、かつ、エアコンのスイッチをオンにすると、暖房を稼働する一方。除湿や冷房を稼働させることになり、期待すべき効果が得られません。

電気自動車での暖房は、PTCヒーター(PTCとは、(Positive Temperature Coefficient)のことです。)と、家庭のエアコンのようなヒートポンプ式があります。

いずれも、電気自動車の場合のパワーソースは「電気」です。

ガラスの曇り防止と、燃料消費率の向上の2点から記事化します。

車のエアコンの役目は、冷房と除湿の2つだけ

家庭用のエアコンは、暖房や除湿、また冷房運転ができますが、自動車のエアコンの役目は、冷房と除湿の2つだけです。

エンジンには昔は空冷式がありましたが、現在は水冷式です。

現在では、空冷式エンジンは、下記記事「ホンダエネポ(EU9IGB)の魅力」のように、小型発電機などに使用されています。

自動車の水冷式エンジンには、エンジンを冷やすためにラジエーターを積載しています。

このラジエーターの中を循環しているのが、ラジエーター液です。

冷却水ともいわれ、ヒーターコアで循環させることで、液自体を100℃に保つようにしています。 暖房はその高温になったラジエーター液を使って、温風を作り出しています。

したがって、冬場(冬季間)を除いて、春から夏にかけてはこの機能は使用していません。

春から夏にかけてはこの機能は、使用せず、この熱は、捨てています。

電気自動車は、PTCヒーターとヒートポンプ式があります。

上記のほかに電気自動車やキャンピングカーなどには、FF(Forced Flue(強制通気))がありますが、一般的ではないので、割愛します。

PTCヒーターの場合、電気ストーブみたいな方式のものと電気式温水暖房機があります。また、ヒートポンプ式の場合は、家庭のエアコンと同様です。

PTCヒーターとヒートポンプ式、いずれもパワーソースは「電気」です。

車のエアコンの役目は、冷房と除湿の2つだけ

ガラス面の曇り止めは、なるべく、エアコンは使用せず、カー用品店などの曇り止めスプレーなどを、ガラス面に塗布しておく方が暖房(ヒーター)と除湿・冷房(エアコン)の機能をシッカリ使い分けすることができます。

スプレータイプの曇り止めなどは、ケミカル臭がする場合があります。

曇り止めをガラス面に塗布する際は、乗車する少し前に、ガラス面への塗布を完了して、ドアを解放して空気の循環を行うと、ケミカル臭は除去できます。

車のエアコンと燃料消費量

上記にも記述しましたが、自動車(EV車を除く)のエアコンはコンプレッサーを回して、車内の除湿や冷房を行うものです。

したがって、エアコンをフル活用すれば、より多くのエネルギーを消費することになり、ガシガシ、ガソリンや軽油は減っていきます。

ところが、自動車の暖房機能に使われている冷却水に依存している排気熱は、使用しても使用しなくても、ガソリンや軽油の燃料消費には関係ありません。

例えば、1リッター=15キロメートルの燃費の自動車は、暖房機能を使用しても15キロメートル。使用しなくても15キロメートルです。

これに反し、1リッター=15キロメートルの燃費の自動車は、エアコンをフル活用すると、1リッター=13キロメートルなどに燃費は悪化していきます。

要するに、自動車の暖房機能は、ガソリンや軽油の燃費とは無関係です。捨てている熱エネルギーを再利用しているにすぎません。

どうしても、エアコンをフル活用し、かつ、暖房機能もフル活用したいという場合を除き、暖房のスイッチをオンにした場合は、
エアコンのスイッチ(A/Cと表示されています。)を切っておくことをおすすめします。