コールマン508のジェネレーターを1レバー仕様に再生!メンテナンス用のパーツを潤沢にするために
・メンテナンス用のパーツを潤沢にするために、No.508-5891ジェネレーターを1レバー仕様に再生しました。
・コールマン508・533・508aは共通のボディーを採用し、世界中のアウトドアを楽しむ人に受け入れられました。
・この3者は兄弟機でありつつ、508は2レバー方式を採用することにより、黒レバー部分が干渉するボディー部分を若干凹ませました。
・また、533は緊急時に赤ガス(自動車の燃料に使用するガソリン)を使用可能とし、508aはホワイトガソリン専用機として市場に流通しました。
・508は2レバー方式を採用していたために若干特異なジェネレーターを採用しています。
・このジェネレーターは、黒いレバー部分にニップル(ジェット)の穴掃除と、火力の微妙な調整機能を具備させて、ユーザーの期待に応えました。
・他方、最近はこのジェネレーターの供給が先細り、市場価格も上がってきています。このようなパーツの供給状況も踏まえて、パーツの再利用を考えてみました。
・コールマンのジェネレーターNo.508-5891は再生産されるのか、また、今市場に流通しているモノをもって絶版となるのか、これはアメリカのコールマン社が意思決定するものです。
・しかし、ロビンのコールマン508のボディは、まだまだ使用できるので、コールマン508のジェネレーターを、2レバーから1レバー方式にして、手元保存パーツとしました。
コールマン508のジェネレーターを廃棄(捨てる)前に!黒レバージェネレーターの再生利用
・以下、捨てることを前提とした使用済みジェネレーターの再生利用について記述します。
*要するに、少々乱暴な言い方をすると『ダメもと』ということです。
下記の1.の方が難易度が高いです。
コールマン508のジェネレーターを1レバー仕様に再生する!1つめの方法
1.黒レバーを抜いて、以下の手順で痩せたグラファイトパッキンに板状のグラファイトパッキンを巻く方法です。
・今回、ロビンは、最初からジェネレーターを交換する事しか想定していなかったので、下記2.の方法しか考えていませんでした。
・しかし、手先の器用な方が、慎重に作業を行なえば黒レバーのジェネレーターの2レバー方式の再生利用は可能かもしれません。
・言葉に誤解があってはいけないのですが、完全な再生利用ではなく、修繕による寿命延長です。
・もう既に行っている方も、いらっしゃるかもしれませんが。。。。。。。
・その際に気をつけることを3点記述します。
・グラファイトパッキンを装着するスピンドルとも言うべき部分の先端が、フック上になっているので、ドーナッツ状、また竹輪状(チューブ型)のグラファイトパッキンを新たに装着することは、ほぼ無理です。
*先端のフックが邪魔になって、ドーナッツ型の新品のグラファイトパッキンは、スピンドルに装着できないと思います。
・無理矢理ギコギコ挿入すると、新品のグラファイトパッキンの穴が大きくなり、パッキン(ガスケット)の役目を果たせなくなります。
・行うならば『痩せたグラファイトパッキンの上から』更にロール状に、板状のグラファイトパッキンを幾層にも巻く方法ならば、可能だと思います。
・また、黒レバーは下の画像のようにニードル(針)を出したり、引っ込めたりする役目を担っているので、この向きを考慮した上で、グラファイトパッキンが装着された部分を引き抜くことがポイントだと思います。
コールマン508のジェネレーターを1レバー仕様に再生する!黒レバーの部分を引き抜くと、クランク型のハンドルが出てきます。
・引き抜いたクランク型のハンドルには、5/16インチのボルト、その上に黒色(灰黒色)のドーナッツ型のグラファイトパッキン、その上にスペーサーリング(メタルリング)が装着されています。
・このメタルリングがストッパーの役目を担って、5/16インチの6角ボルトを下から締めても、ドーナッツ型のグラファイトパッキンは、シッカリ固定されるようになっています。
・なお、クランク型のハンドルの上部はフック部分がついており、このフック部分が180度回転して、ニップル(ジェット)の穴を掃除するニードルの出し入れを行っていることが確認できます。
・180度とは、要するにタンクに記載されたCLEAN(クリーン)・LIGHT/HI(燃焼)の往復運動のことです。
・下の画像は、黒いレバーをクリーニングの方にセットするとニップル(ジェット)の穴から、ニードルの針がピョコンと出てきているモノです。
・このニードルの針がニップル(ジェット)の穴の掃除を行います。
・当然ですが、この状態ではニップル(ジェット)の穴が塞がっていますので、燃焼は不可能です。
*この針が出ている状況は、タンクにはCLEAN(クリーン)と記載されています。(針が穴を掃除していてクリーンになっている状態です。)
*これを数回繰り返すとニップル(ジェット)の穴が、きれいに掃除されます。
・この状態から黒レバーを中立(LO)、また燃焼方向(LIGHT/HI)にセットすると、ニップル(ジェット)の穴からホワイトガソリンが勢いよく噴射されて、炎がブルーフレームになって燃焼します。
*タンクにはLO(ロー)炎が低い、火勢が低い状態と、LIGHT/HI(ライト/ハイ)点火/強火力と表示されています。
コールマン508のジェネレーターを1レバー仕様に再生する!2つ目の方法
2.黒いレバーを除去して、2レバー方式ではなく、1レバー方式に再生してしまう方法です。
・ジェネレーターNo.508-5891の黒いレバー部分を、抜き取りポッカリ空いた穴(画像では楊枝の部分です。)に、ボルトなどを装着、かつ、液状パッキンを充填する方法です。
・上の画像の上の方の黄色い矢印の部分を赤外線温度計で測定したところ、約80度でした。
・上の画像の下の方の黄色い矢印の部分を赤外線温度計で測定したところ、約55度でした。
*両方とも本燃焼移行後約15分くらい経過したときに計測しました。
・この結果を踏まえて、ロビンはパーマテックス社製のウルトラカッパーを使用して、上記の穴を埋めることにしました。
・パーマテックス社製のウルトラカッパーは、適用温度範囲 −59℃〜371度 という秀逸な液状パッキン(ガスケット))です!
・パーマテックス社製のウルトラカッパーについては、過去に記事を書いていますので参照してください。
・この1レバー方式にしてしまうと、2レバー方式の良い点がスポイルされてしまいますが、ロビンはこの方法を選択しました。
・燃料(燃焼)の調整は赤いレバーだけで行うことになります。
・2レバーから1レバーに構造を簡単にするので、上記1.の方法より格段に寿命は延長すると思います。
・この場合は、上記に記述したニードルの針を引き抜く(除去)してしまうので、ニップル(ジェット)の穴が常時全開となります。
・下の画像のように、ニードルの針を引き抜き、最後の抜けない部分は、細いピアノ線で押し込んで、ポッカリ空いた穴からニードルの針がゴミのように出るまで、細いピアノ線で突っつきます。
・下の画像は、ポッカリ空いた穴(黄色の矢印部分)に、ペトロマックスストーブの逆流防止弁(NRV)のヘッド部分(ボルト)を流用したモノです。
・NRV(ノンリターンバルブ)のボルトが、黒いレバーのあった穴の部分にガッチリ食い込んでいます。
・現時点では、NRVのネジ部分に、鉛のパッキンを噛ませ、そしてシールテープを巻き、更に、パーマテックス社製のウルトラカッパーを充填しています。
・ペトロマックスストーブの逆流防止弁(NRV)のヘッド部分を使用したのは、後で、No.508-5891ジェネレーターの清掃(クリーニング)が、簡単にできるようにしたかったからです。
*黒いレバーに当初から装着されているボルトを使用してもOKです!
*この方法を使用しても、メンテナンス時に、ボルトを外して、ジェネレーター内部を清掃できます!
・どちらの方法を選択しても、ボルトやヘッドは簡単に脱着できますので、後日のメンテナンスを行うときに深部まで清掃できます。
*黒レバーに最初から装着されているボルトを使用する場合は、上部のフック部分から無理に抜こうとせずに、ボルトの直ぐ下のクランク型のハンドル部分を、切断してボルトを抜くと、簡単に、かつ、きれいに抜けます。
*その際は、クランク型のハンドルは2度と使用できなくなりますが、冒頭に記述したように、最初から使用済みNo.508-5891ジェネレーターは、廃棄(処分)することが前提条件です。
*なお、クランク型のハンドルが装着されていた、ボルトの穴は耐油・耐熱性のモノで充填すればOKです!
・なお、上記のようにジェネレーターNo.508-5891を再生した場合は、黒いレバーの上部にあるジェット(ニップル)の掃除(クリーニング)機能が喪失しています。
・したがって、ジェット(ニップル)が詰まり気味かなと感じた場合は、再生ジェネレーターNo.508-5891を装着した固定金具の4つのボルトを緩めた上で、プリッカーなどでジェット(ニップル)の掃除を行うことになります。
・様々なストーブやランタンのパーツの確保をしつつ、今あるパーツ(部品)を加工、修繕しながら、末永く愛機として使用したいです。
・この使用済みNo.508-5891ジェネレーター(改)は、使用するときが来るまで、大事に保管しておきます。
コールマンストーブは、下記のebayリンクから購入できます!
下記の記事、コールマン533,508,508a,550bまとめ記事のリンクを貼りました。ご覧ください。