ヒトが使用している遺伝子はわずか2%!それ以外の98%のDNAは未使用!
無限の可能性を秘めたヒト!誰にでも簡単に分かるように書かれた、ヒトと遺伝子のかかわりが平易な文体で表現されています。
産婦人科と内科の専門医である長女から、時折、おすすめの書籍が、アマゾン経由で宅配されてきます。
今回、宅配されてきたには、講談社が発行したNHKスペシャルの中の『遺伝子』のお話しです。
誰にでも分かるように、山中伸弥氏が解説、説明しています。
この山中伸弥氏が述べたことを、書籍の著者である、NHKスペシャル「人体」取材班がまとめています。
今回、ロビンが最も目を惹かれたのは、下記の一説でした。
「遺伝子は、人間の可能性を制約する仕組みではなく、むしろ、未来への可能性を最大限に広げるための仕組みである。」
人体『遺伝子』山中伸弥。難解だった遺伝子の話が、簡単に分かる
この書籍は、書籍の著者である、NHKスペシャル「人体」取材班がまとめています。
山中伸弥氏との対談もありますが、基本的に遺伝子を360度の方向から、クローズアップしていく手法をとっています。
遺伝子については、大変奥が深い分野ですが、この書籍は誰が読んでもわかりやすく、かつ、人間が生きてい根源的なストーリーを、体系的に記述されています。
それらの例示も、事実を客観的に描いているので、難解だった遺伝子の話が、簡単に脳裏に入ってきます。
人体『遺伝子』山中伸弥。98%のジャンクDNAの存在
特に興味があったのはこの書籍のp93の下記の1センテンスでした。
「DNAの98%の領域があるおかげで、多少のエラーが生じても問題なく生きられる。98%の領域に変異が生じる仕組みによって、おおよそ健康体を維持しながら、さまざまな個性を持つ人間が誕生し続けることで、環境の変化が起こっても、私たち人類は存続してきたのです。
これまで感染症など、人類を襲った危機を乗り越え種として生き長らえてきたのは、間違いなく、誰かがその危機に対する気づかざる耐性を持ち合わせていたからでしょう。」
要するに、ヒトが様々な問題や障害をクリアして、今も、生存しているのは、98%のジャンクDNAの存在が大きく影響していると考えられています。
換言するならば、98%のDNAは未使用、未知のエリアとも言えます。
ヒトは、未知の分野を98%持っているとも言えます。
人体『遺伝子』山中伸弥。ダーウィンとラマルクの科学論争
さらに、第2部第1章では、遺伝子に能力や体質、性格。まとめて言うならば、ヒトの生き方と言ってもいいかもしれません。
これらについて、研究の成果を具体的に記載しています。
また、p189ではダーウィンとラマルクの科学論争にも、目が向けられています。
遺伝子の話題では、『種の起源』は、絶対に切り離せない研究ですが、これらについても、ダーウィンは必ずしも自説にこだわらず、むしろラマルクの研究にも重要性があることを明示しています。
このように、どこのページを開いても、ドキドキとして、何回も読み返していました。
決して、難解な書籍ではないので、是非、手に取って読むことをおすすめします。
書籍には、電子書籍Kindle版と紙ベースの単行本等があります。