Findshipを利用すると、船舶の詳細情報を調べることができます。航行しているか、また、停泊中か。
船の大きさ、向かっている目的地など。あらゆる項目を調べることが可能です。
Findshipを利用して調べる船舶は、外航、また内航どこの船でもOKですが、今回は、エスオーシー物流株式会社(2014年4月1日、会社再編に伴いスミセ海運株式会社より商号を変更)の『はりま丸』に登場してもらいます。
旧社名のスミセは、親会社が住友セメントでしたので、スミトモセメントの1番目と2番目と5番目を抽出し、スミセという社名でした。
日本のセメント物流など、幅広く、活躍している会社です。
今回の記事は、エスオーシー物流株式会社の「はりま丸」をトレースして記事化します。
なお、本記事最下段にFindoShipの関連記事「FindShipで船の現在位置と詳細情報がわかります!」のリンクを貼りましたので、あわせて、ご覧ください。
FindShipの使い方,解説。船舶の概要を調べる
まず、FindShipを開きます。そしてFindShipの船マークをクリックします。次に、詳細をクリックします。そうすると、全長や全幅や建設年度が表示されます。
全長は151メートル。全幅は20メートル。大きい船です。
下段にもトン数に関して、同様の記載をしていますが、船舶の総トン数とはGT(グロストン)を表しています。(Gross Ton)。
重量トン数とは、Deadweight Tonと表示されます。(積載重量のことです。)
『はりま丸』の概要は、総トン数8,859トン。重量トン数13,445トン。全長152.7。幅20.5。深さ9.8。主機馬力(PS)5,600。工年月1996年4月
エスオーシー物流株式会社のURLは、https://www.soc-logistics.jp/companyです。
なお、本記事最下段にFindoShipの関連記事「FindShipで船の現在位置と詳細情報がわかります!」のリンクを貼りましたので、ご覧ください。
FindShipの使い方,解説。船の現在位置を特定する。
はじめに、FindShipを開きます。次に、船舶の位置を知るために、船舶名、コールサイン、MMSI、IMOを上段の空欄に入れます。
この際に、前にも記載したのですが、船舶名は重複している場合が多いので、コールサイン、MMSI、IMOを入力する方法がおすすめです。
コールサイン、MMSI、IMOはその船舶に対し、1つしか、与えられていないからです。
現時点の「はりま丸」を見てみましょう。2021年8月19日午後8時20分、はりま丸は13ノットで関門海峡を抜けようとしています。
FindShipの使い方,解説。便利な追加機能
この『はりま丸』の船マークをクリックすると、下記の画面が出てきます。
Findshipでは、さまざまな追加機能がありますが、1番上の艦隊に追加は、5隻(せき)までOKだったと思います。
2番目は、その下にある項目表示ルートです。この機能は過去30日(約1か月)、この『はりま丸』の走った(航行)したルートが表示されます。
Findshipの左上に表示される黄色の線を左や右にズラスと最小1日から最大30日まで、船舶の航行したルートが把握できます。
下記の画像のように、日本国内の様々な港に行った形跡が分かります。
次の項目で船舶のコールサインについて記載します。
FindShipの使い方,解説。コールサインまたMMSI番号の調べ方
今回は、コールサインを活用して、船の位置を特定します。
Call Signコールサインとは、呼出符号(信号符字)のことです。これは、個々の無線局に割り当てられた識別信号です。固定電話やスマートフォンの電話番号が1つしかないように、コールサインも1つの無線局に1つだけ割り当てられます。
今回は、総務省の海上移動業務用無線局局名録の船舶局の局名録を使用します。
呼出符号(コールサイン)、海上移動業務識別コード、またMMSI番号(Maritime Mobile Service Identity)は、9桁の数字で構成されています。最初の3桁431は日本を意味する数字です。
例えば、この表に表示されているNo2034。エスオーシーマリン株式会社の『はりま丸』は、431300387を入力すると現在地点が分かります。
431300387の、431は日本国を表示しています。以下の300387は船舶の固有番号です。
また、この表には記載されていませんが、『はりま丸』のIMOは9135119でコールサインはJG5459です。
下記の表では、1番上からMMSIやIMOが記載されているのが分かります。このMMSIやIMO情報は海上保安庁などのサイトからも調べられますが、この表示される部分からメモしておく方がおすすめです。
URLは、https://www.tele.soumu.go.jp/resource/j/material/dwn/4.pdfです。
FindShipの使い方,解説。船舶情報を知る。
次に、船舶のサイズを表す諸データが表示されます。これとともにDWTやGTといった重さが表示されますが、 GTとは、総トン数を表しています。(Gross Ton)。
DWTとは、船舶に積む荷物の量です。載貨(さいか)重量トン数で、Deadweight Tonと表示されます。
次は、経度と緯度です。今、船舶がいる(航行)している地点を経度と緯度のクロスしたもので表示します。
針路はジャイロを使ったり、GPSを使ったり様々ですが、このFindshipというソフトがGPSからの情報を依拠にしているので、Findship上の針路は最終的にはGPS針路になります。
グローバル・ポジショニング・システムとは、Global Positioning System, Global Positioning Satellite, GPSのことを指します。
自動車のナビや、スマートフォンなど、ありとあらゆるものに利用されている全地球測位システムです。
Findshipでは、船舶の針路と頭の方向は常に若干ズレています。(あまり関係ないです。)速度も船のマーク表示速度と、詳細をクリックした際の速度にズレが生じる場合がありますが、実用上関係ないです。
最終的に港に接岸すればよいわけですから、日々刻刻生じるズレは関係ないです。
次は、船のスピードですが、基本的にこれもGPS信号を対地速度に変換しています。
今回は12.9ノットですから、1.8倍すると概ね時速23キロということが分かります。
そして次は、目的地ですが、最初のJPはJAPAN(日本国内)の略称で、次のJPに続く、SZKは山口県の仙崎港(せんざきこう)の略称です。
JPの次は3桁のアルファベットで略して、上記の例で言うとszkと表示します。Sは仙(せん)。zkは崎(ざき)です。
例えば、千葉県では、姉ヶ崎や市原は早くからコンビナートとして発展していましたが、CHIBA。JP ANEという姉ヶ崎の(アネ)の略称です。同じ千葉県でも船橋港は、CHIBA JP FNB(フナバシ)の略称3文字です。
下記は、海上保安庁が提示している、日本国内の港湾案内です。1例を下記に引用します。
URLは、https://www6.kaiho.mlit.go.jp/kanmon/info/ais/01_List_of_Port_Codes.pdfです。
引用元: 適用港の港コード一覧表(港名順)
なお、海上保安庁や各資料に記載されていない港湾があります。例えば、JFE(鉄鋼会社)自体が港湾を持っているケースです。要するに、国や地方自治体が港湾を管理しているバース(接岸場所)へ接岸するのではなく、JFEなどのバース(接岸場所)であるJFEの私有地に接岸する場合です。
この場合は、海上保安庁や国による港湾案内には記載されていない場合があります。
大企業の私有地(工場)にRORO船などで接岸する場合は、トヨタの看板方式みたいな方法で、原材料などを供給しているケースが多いです。
例えば、上記の場合は、JFE(鉄鋼会社)自体がバース(接岸場所)に採番(番号やアルファベット)を行っていますので、接岸した場所をメモしておいて、次回からは、そのバース(接岸場所)とメモを一致させると良いです。
JFEもグループ内に大きい船舶企業を保有しているので、Findshipでトレースしてみてください。さまざまな情報が取得できます。
FindShipの使い方,解説。船舶の目的地を調べる。
更に、Findshipで詳細をクリックして船舶の目的地を調べてみます。
「はりま丸」の到着は、到着予定時間を表示しています。2021年8月20日の朝(午前)4時頃です。
状態とは、現時点での船の航行や停泊状況を表示しています。UNDER WAY USING ENGINEは、エンジンを使用して航行中という意味です。
次にmooredは、船を接岸してロープ(ホーサー)を使用して、シッカリ接岸した状態を表しています。
接岸するために使用するロープとホーサーは同じものです。船員は一般的にはホーサーと言いますが、パソコンやスマートフォンで見ている方は、ロープやモヤイ綱などでOKです。
なお、at anchorは、錨を海の中に入れている状態です。
次に、船主ですが、この『はりま丸』の場合は、SOC MARINE CO LTD になります。(冒頭記述会社と同じです。)
旗国である、フラッグ(旗)(はた)は、日本です。
FindShipで船の現在位置と詳細情報がわかります!
下記に「FindShipで船の現在位置と詳細情報がわかります!」のリンクを貼りましたので、ご覧ください。